食と暮らしの歳時記
四季折々の旬の味覚と年中行事、心身の養生法などをご紹介します。
二十四節気・七十二候、日本に古くから受け継がれてきた月ごとのならわしや行事。それらを旬の食とともに暮らしに取り入れ、愉しむことで情緒豊かな心と健康な身体が育まれることを願います。。
家族や友人、ご近所さんとのちょっとしたご挨拶の中の話題などに、また季節を感じる食卓の彩りとなれば幸いです。
冬至(12月22日〜1月5日頃)
冬至(とうじ)は二十四節気の第22節目です。
一年でもっとも昼が短く夜が長い頃。
年の瀬も押し迫り忙しい時期ですね。
これから日が伸びていくので、古代では冬至が一年の始まりでした。
そう、陰陽で言えば、これから陽転していく日❣
冬至梅
梅といえば、早春に咲く花という印象ですが、この頃に咲くのが冬至梅。一重咲きの白い花で繊細な枝ぶりや上品な花の咲きようから、盆栽として好まれたそう。
雪が舞い散ることも珍しくないこのころは、ひそやかな花のたたずまいから趣のある雪中梅の情景も浮かびます。
冬至の時期に旬を迎える食べ物には、海鮮ではまぐろ(くろまぐろ)や伊勢海老、かぼちゃ、百合根などの野菜があります。牡蠣の土手鍋や鰤しゃぶなどはまさに旬をいただくにはぴったりの鍋料理ですね。
初候(およそ12月22日〜26日ころ)
乃東生ず(なつかれくさしょうず)
うつぼぐさの芽が出るころ
冬至と言えば柚子湯。体を温めて風邪知らずに。
かつては一年の始まりだた冬至に、柚子の香りや薬効で身体を清める禊の意味もあったとか。
次候(およそ12月27日〜31日ころ)
鹿角解つる(しかつのおつる)
大鹿の角が抜け落ちて、生まれ変わるころ。
末候(およそ1月1日~1月5日ごろ)
雪下麦を出す(せつかむぎをだす)
降り積もる雪の下で、麦が芽を出すころ。
かぁやん商店