食と暮らしの歳時記「啓蟄」

食と暮らしの歳時記


 
四季折々の旬の味覚と年中行事、心身の養生法などをご紹介します。

二十四節気・七十二候、日本に古くから受け継がれてきた月ごとのならわしや行事。それらを旬の食とともに暮らしに取り入れ、愉しむことで情緒豊かな心と健康な身体が育まれることを願います。。
 
家族や友人、ご近所さんとのちょっとしたご挨拶の中の話題などに、また季節を感じる食卓の彩りとなれば幸いです。

 
 

啓蟄(3月5日〜3月19日頃)

 
啓蟄(けいちつ)は二十四節気の第3節目です。
陽気に誘われ、土の中の虫たちが動き出すころ。
一雨ごとに春になる
 
 

初候

蟄虫戸を啓く(すごもりのむしとをひらく)
冬ごもりしていた虫が姿を現し出すころ
虫に限らず、いろんな生きものがめざめはじめる
新暦では、およそ3月5日〜9日ころ

 

【旬の野菜】

ぜんまい
春の訪れを感じさせる山菜。
ぜんまいの旬は3月~6月。生のもを調理する場合は、必ずあく抜きを忘れずに。


 

【旬の魚介】

鰆(さわら)
名前のとおり、鰆は春の魚。
旬は秋から春にかけて。
刺身にすればトロに負けない旨さ、調理の仕方ではさっぱり味。
しっぽの方が美味しいのも鰆の特徴。


 

【旬の日】

事始(ことはじめ)
1年の祭事や農事をはじめる日
旧暦12月8日の事納と対をなす
お事汁(おことじる)を食べるのがならわし
みそ汁に芋、ごぼう、大根、小豆、人参、慈姑(くわい)、焼栗、こんにゃくなどをいれるとか
 

次候

桃始めて笑う(ももはじめてわらう)
桃のつぼみがほころび、咲き始めるころ
昔は花が咲くことを、笑うと言っていたそう
新暦では、およそ3月10日〜14日ごろ

 
候の言葉

【庭先の春】

 
白梅が咲き、赤梅が咲き、次は何が咲くのかな…
庭先を眺める楽しみが尽きない春ならではの光景
 


 
 

【旬の野菜】

新玉ねぎ
 


 
 

【旬の魚】

さより
細長い春の魚、寿司や天ぷらなどの高級素材だが、焼いても美味しいし、干物も旨い。
旬は晩冬から春、初夏まで。
 


 
 
 

末候

菜虫蝶と化す(なむしちょうとかす)
冬を過ごした蛹が蝶に生まれ変わるころ
新暦では、およそ3月15日〜19日ころ


 
 
候の言葉

【夢虫(ゆめむし)】

昔の人は、蝶のことを「夢虫」とか「夢見鳥」と呼んだそう

 
ののはな  谷川俊太郎

はなののののはな
はなのななあに
なずななのはな
なもないのばな
 
 

【旬の野菜】

葉わさび
 
 


 
 

【旬の草花】

かたばみ
古くから親しまれ、家紋にも用いられる花
夜になると葉を閉じる
葉の片方が欠けているように見えることが、名前の由来とか


 
かぁやん商店
 
 
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