食と暮らしの歳時記「春分」

食と暮らしの歳時記


 
四季折々の旬の味覚と年中行事、心身の養生法などをご紹介します。

二十四節気・七十二候、日本に古くから受け継がれてきた月ごとのならわしや行事。それらを旬の食とともに暮らしに取り入れ、愉しむことで情緒豊かな心と健康な身体が育まれることを願います。。
 
家族や友人、ご近所さんとのちょっとしたご挨拶の中の話題などに、また季節を感じる食卓の彩りとなれば幸いです。

 
 

春分(3月20日〜4月3日頃)

 
春分(しゅんぶん)は二十四節気の第4節目です。

 
 

初候

雀始めて巣くう(すずめはじめてすくう)
雀が枯れ葉や毛を集め、巣をつくりはじめるころ
新暦では、およそ3月20日〜3月24日ころ

 

【旬の野菜】

ふき
数少ない日本原産の野菜。
各地の野山に自生しているが、食用としては愛知県産の早生ふくが中心。
アイヌの伝承に登場するコロボックルとは「蕗の葉の下の人」という意味だとか。


 

【旬の草花】

たんぽぽ
日本在来種、この時期だけ花を咲かせる


 

【旬の野鳥】

ひばり
ひばりの鳴き声はとても特徴的
舞い上がる時の「上り鳴き」、上空ではばたきながら留まって鳴く「舞鳴き」、降りるときの「下り鳴き」とそれぞれで鳴き方が異なる
 


 
 

次候

桜始めて開く(さくらはじめてひらく)
その春に初めて桜が咲くころ
新暦では、およそ3月25日〜29日ごろ

 
候の言葉

【山桜と染井吉野】

 
山ざくらをしむ心のいくたびか
 散る木のもとに行きかへるらん
           周防内侍
 
 

【旬の魚介】

さくらえび
 


 
 

【旬の野菜】

アスパラガス
 


 
 

【旬の味覚】

桜餅
しみじみ春を感じる和菓子
 


 
 
 

末候

雷乃声を発す(かみなりこえをはっす)
春の訪れを告げる雷が鳴りはじめるころ
恵みの雨を呼ぶ兆しとして、よろこばれそう
新暦では、およそ3月30日〜4月3日ころ


 
 
候の言葉

【春雷(しゅんらい)】

正しく春に鳴る雷のこと
ひと鳴り、ふた鳴り程度の短い雷の音。
とくに初めて鳴る春雷を初雷という。また、冬ごもりの虫を起こす、虫出しの雷とも言われる。
 
 

【旬の魚介】

真鯛(まだい)
 
 


 
 

【旬の草花】

木蓮
空に向けて、手のひらを広げるように咲く姿がとても美しい花。
白木蓮や紫木蓮もある。
 
 


 
かぁやん商店
 
 
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