食と暮らしの歳時記

四季折々の旬の味覚と年中行事、心身の養生法などをご紹介します。

二十四節気・七十二候、日本に古くから受け継がれてきた月ごとのならわしや行事。それらを旬の食とともに暮らしに取り入れ、愉しむことで情緒豊かな心と健康な身体が育まれることを願います。。

家族や友人、ご近所さんとのちょっとしたご挨拶の中の話題などに、また季節を感じる食卓の彩りとなれば幸いです。

立夏とは
しだいに夏めいてくるころのこと。
あおあおとした緑、さわやかな風、気持ちいい五月晴れの季節。

鯉のぼりの祭
5月5日は端午の節句。江戸時代から続く、鯉のぼりの風習。
全国的に観られる川にロープを張り鯉のぼりを風に泳がせる祭は、1979年に熊本県杖立温泉ではじまったとか。

蛙始めて鳴く（かえるはじめてなく）
野原や田んぼで蛙が鳴きはじめるころ。
新暦では、およそ5月5日(今年は6日です)〜10日ころ

畔の蛙

金目鯛（きんめだい）
大きなものは体長50センチを超えるほど。釣りたては淡いピンク色、しだいに赤くなる。
旬は5月～6月、冬。大きいほど脂のりがよくて美味しい。

にんじん
免疫力を高めるカロテンたっぷりなにんじん。
ただし、アスコルナーゼというビタミンCをこわしてしまう成分があるので、加熱するか、生で食べる場合はお酢と一緒に食べるとよい。
旬は4月～7月、11月～12月。

端午の節句
菖蒲湯は、葉の香り立ち、茎が保温効果や血行促進になるそう。
お湯を張る時から両方を束ねて入れると、香りもお湯も楽しめる。
柏餅は日本の慣わし。柏は新芽が出るまで葉が落ちないことから、家系が絶えない縁起物とされた。

蚯蚓出ずる（みみずいずる）
みみずが土の中から出てくるころ。
土を肥やしてくれる、田畑の隠れた味方…。
新暦では、およそ5月11日〜15日ごろ

候のことば

そもそもアメリカから渡ってきた記念日。

苺
苺の旬は5月～6月。へたをとってから洗うとせっかくのビタミンCが流れてしまうので、へたは食べる直前までとらないで！

ほおじろ

長良川の鵜飼い開き
1300年の古い歴史があるという長良川の鵜飼い開きの日は5月11日。
夜の川に篝火を軸先に焚いた鵜舟が何艘も現れ舟上の鵜匠の巧みな手縄さばきで10～12羽の鵜を従える。

おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな
　　　　　　　　　　　　　松尾芭蕉

竹笋生ず（たけのこしょうず）
たけのこが、ひょっこりと出てくること
伸びすぎないうちに、とれたてを味わおう
新暦では、およそ5月16日〜20日ころ

たけのこ

あさり

田水張る
代掻き作業

葵祭